雪の坂道で

年の末に店が閉まる前に、市内のアジアンショップへ食材を買いに出かけた。その店は小高い丘の上にあって、ふもとの道を右折した直後の上り坂の上にある。いつもの感覚で道を曲がりその坂に差しかかると、視界から隠れていた雪のかたまりに車が乗り上げてしまい、前輪がスリップを始めてしまった。どうにかブレーキを踏んで、車が下がらないことを確認して少しだけほっとしたが、危険な状況に変わりはなかった。後続車を確認するためにバックミラーに目をやると、坂の下の対向車線に一台の車が止まるのが見え、運転席から降りた青年が私の車の方へ駆け上って来た。彼は自分が後ろから手でおすから、アクセルを踏めとジェッシャーしている。車は前へ動いた。彼のとっさの行動に助けられた私は、しっかりとお礼を言いたかった。しかし、その頃には既に両車線に車が支え始めていて、運転席の窓越しに大声でありがとうというのが精一杯だった。彼は大きく手を振りながら自分の車へ駆け戻っていった。

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